森のあらまし

森の計画図
常緑樹 落葉樹 花木 既存樹
シラカシ イヌシデ ウメ ケヤキ
アカガシ エノキ ヤマザクラ ソメイヨシノ
スダジイ コナラ コブシ

氏名・所属平賀達也(ランドスケープ・プラス 代表取締役)

関わりランドスケープデザイン

小さな森が描く100年後の未来

計画地は青山の高台にあって、明治神宮や赤坂御所といった都内有数の大規模緑地に囲まれた場所にあります。人の手によって100年の時間をかけてつくられたこれらの森は、高密化する都市環境において、気象災害の緩和や大気汚染の浄化といった重要な役割を担ってきました。私たちは、大規模緑地の植生や生態系を丹念に調査し、新たな森が継承すべき樹林の構成や目指すべき林相の遷移を見極めることに努めました。そして、次の100年を見据えて、目指すべき森の世界観や価値観を共有するワークショップを開催し、グリーンマネジメントを担う人材育成を行ってきました。人が自然の一員であるという生命観にかなった持続可能な未来像を、次世代の子供たちへ引き継いでいくことが新たな森の使命であると考えたからです。折しも、コロナ禍中に生まれた街「ののあおやま」。小さな森で行われる活動が、やがては大きな森とつながり、自然回帰の街づくりがここ青山からはじまることを願ってやみません。